【食用アイスプラント プリアンの話】
アイスプラントは「バラフ」「プッチーナ」「ソルティーナ」「クリスタルリーフ」などの名称でスーパーなどに流通している人気商品ですが、皆さんはもう試されましたか?
アイスプラントは南アフリカ原産の耐塩植物で、普通の環境では一般的な植物が行うC3型光合成を行います。この状態では葉のプツプツはそれほど目立ちません。
しかし、塩分や乾燥などのストレスが加わることにより、乾燥地の植物が行うCAM型光合成へと自分の体質を変化させ、環境に適応しようとします。吸収した塩分を葉の表面の細胞に排出し、これがプツプツの塩味となるわけです。
自然界でのアイスプラントは雨期に発芽し、そのあとC3型光合成でぐんぐん成長します。
そのあと乾燥期に入りCAM型光合成に変化して、葉の表面にプツプツを作りながらゆっくり成長します。この状態を真似てやれば、かなり効率よく収穫できるはずです。
このブツブツはブッラッダー細胞といいます。
そこでちょっと私は考えました。
周囲をぐるりと海に囲まれた日本で、この耐塩性が強いアイスプラントの性質を活かして栽培すれば、収穫・緑化・CO2の削減といいことづくめが実現するか?!
細長い日本列島、北から南まで仮に縦に3,000キロの距離として計算すると、日本の海岸線は約34,000キロ。アイスプラントを10㎝間隔で100m幅の緑の帯にして海岸線に植えてみる。1株のアイスプラントが10gだとしたら、とこまごまと計算してみました。
結果、20億株のアイスプラントと、はてしない緑と、500万トンのCO2が削減できました。日本人全員で収穫できたアイスプラントを山分けしたら一人15株分食べることができる。
海水浴ができないじゃあないか、と叱られそうですね。ここだけの夢の話です。
プリアンの花です。